「ねぇ、止めてって言ったの聞こえなかった?まだ続けるんだったら私、一生シルフィと口聞かないけど、いいの?」



シルフィ攻略で有効な手口



それは、私関連の事を言うこと



「っ!?神子様酷いっ!そんな事おっしゃらないで下さいよ〜!」



「!?」



一生口を聞かない、それだけでここまで慌てるシルフィはある意味見物だ



そんなしょっちゅうはいらないけど



実際、先生も驚いてるし



「だったら、素直に言う事聞いてね。分かった?」



「はい、はい!絶対聞きます、何でも聞きます!」



「よろしい」



私達の会話に拍子抜けしたのか力を抜く先生



それに安心したようにベアも息を着いた



「ねぇ、シルフィ?」



「何でしょうか?」



ちょうどいいので、気になる事を聞く



「あのクマなんで動かないの?こんだけ悠悠と時間使ってんだから、逃げるなり襲って来るなりすればいいのに」



「それは、動けないように私が手品をしているからですよ」



左手の人差し指を立てウインクしながらシルフィは言う



なーる!



ってーことは、



「チャンスじゃん!シルフィ、あの剣持ってきた?」


「勿論です」



私とシルフィの会話について来れず、先生達が戸惑っている



「えーっと、取り敢えず行ってきます。シルフィ、結界かなんか張って二人のこと守ってあげて」



「承知しました」



私は先生達に、にこりと笑いシルフィから剣を受け取った



相変わらずどこから出してんだか



「え、剣!?」



「神田、何をする気だ!?危ないから止めなさい!」



「何をする気だ」とか聞きながら「危ないから止めなさい」とか何をしようとしてるか分かってんじゃん、先生



「だいじょーぶ!二人はそこで待っててね」



大丈夫、それは自分自身にも言い聞かせてる様な気がする



けど、やるしかないんだ!



ごめんね、クマ



「―――はぁッ!!!!!」





―――ザシュッ