「神子様、取り敢えず、ここでは何かと不便です。どこか広い空地等はありませんか?」 「え、あ、空地?向こうにあるけど・・・」 言われた通りに教えれば、変質者はスクッと立ち上がり近付いてくる。 「失礼します」 「うぇ、ちょっ!」 背中と膝裏に腕を通されたと思った次ぎの瞬間体が浮き上がる。 お姫様抱っこされたのだと分かるまで少し時間がかかった。 「しっかりと捕まっていて下さいね?」 その言葉と共に変質者は地面から浮き上がった。