「いや、いいんだ……楽しもう、今は」 あたしたちは裸足になって芝生の中を歩き、湖畔を歩いた。 外の自然は素晴らしくて、キヨが言うには、ここは大奥の外れになるらしい。 あの滑り台の行き先が、こんな所とは。 大奥って凄い。 「予想外だろ」 「うん」 「俺は親しくなると、相手をここに連れて来たくなる」 分かる気がする。 大勢の男たちの中で、ずっといれば、そうなるのかも。 「俺は、あや姫に教えておきたいんだ」