「豪華な食事の前に、ここで遊んでいかないか」 キヨはネクタイを緩め、椅子に座った。 のどかな所だ。風が芝生の上を走るたびに、乾いた草の匂いがする。 「俺はここが好きなんだ」 「お気に入りの場所?」 「ああ。大奥は窮屈で、本音では話せない。不自由はそれと……」 それと? なに?