「…また遠距離か…」



そう呟く右京に忍は眉を寄せた。



「…何言ってんの?遠距離はもうやだって意味よ!」



キョトンとしている右京に忍はクスクスと笑った。



「行くよ…私も。…連れてってくれる?」



右京は返事の代わりに彼女の唇を奪う。



そして彼の手が忍の帯をほどき…



その手が彼女の身体を強く引き寄せた。



触れ合う肌と肌は熱く…激しくお互いを求め合う。



忍のひとつひとつを確かめるように口付ける右京に、彼女は吐息を漏らした。



「…ごめん…俺、余裕ないみたい…」



忍が欲しくて欲しくて堪らない…。



「優しくしてくれなきゃやだよ…?」



「ん…努力する。」



そう言って二人は顔を見合わせて笑った。