「…ねぇ、右京。返事は?」



「それ聞く必要あるの?」



ご機嫌な右京に忍が「当たり前よ!」とわざとらしく口を尖らせた。



「もちろん“YES”に決まってる!…ヤバい…テンション上がって来た!」



そっと彼女をソファに下ろすと、「携帯、携帯…」と寝室に携帯を取りに行く右京。



そして「母さん、俺パパになった!」と話している彼に忍は焦って右京を追った。



「ちょっと右京…!時差考えてよ~!」



…きっと来年には右京と私と…この子が居るんだね…。



想像の中の幸せそうな自分達に忍は微笑む。



こうやって私の中のページを1ページずつ増やして行こう。



来年も、再来年も…。



─そして…



また新しい物語が始まる─






【END】