そんな訳で右京は思う…この機嫌の悪さは全て虎太郎のせいだと。



「…いい大人がいつまでも引きずるなんて…」



「お前なぁ~…誰のせいだと!」



「いたっ!ちょっ…!?いたたたっ!」



ブツブツと呟く虎太郎のこめかみを、右京が拳でプレスする。



そして涙目になった虎太郎に「この馬鹿がっ!」と暴言を吐いた。



「悪かったって言ってんじゃん!でもあの二人なら大丈夫だって!リサはセイレーンだし。」



「リサはいい…忍は普通の人間だぞ!?」



「でもいざとなれば潤を召喚出来るじゃないか!」



確かにその通りなのだが、それでは右京の気が治まらない。



こんな時でさえ“自分が守ってやりたい”と思うのはおかしいのだろうか。