車の中で右京の就職の話になり、右京の叔父…つまり忍の父は「うちの会社で働かないか?」と持ち掛けた。



断る理由もないし、“恩返しになる”と考え承諾した右京に父はご機嫌だった。



それも自宅に着くまでだが…。



荷物を降ろし、居間で一息ついて居るとき始まったのだ…いつもの如く“喧嘩”が。



母の話だと、右京は日本での就職かと思っていたが、よくよく話を聞くと“イギリス支店の社員で”だったらしい。



それを聞いた途端、右京がゴネ出した。



「“それだとまた忍と遠距離だ”って拗ねちゃって…」



聞いてて忍も思わず溜め息を着いた。



「…で、キレたお父さんが“一生お前らは遠距離だ!”って言ったもんだからヒートアップして大変よ~!」



右京も右京だが、父も父である。