「・・・嫌?・・・」



「なにが?」



「だからぁ!俺と暮らすの嫌なわけ!?」



「ちょっ・・・声でかいから!!」



周りのテーブル客までこっちを見ていてさすがの忍も焦る。



右京はそれを見ていたずらっ子のような笑みを浮かべた。



・・・なに・・・?嫌な予感が・・・



案の定、右京は突然立ち上がると大声で「忍!!!」と言い出した。



「俺と結婚しよう!?」



「ちょっと・・・!って・・・結婚!?」



突然のプロポーズに周りの客は「おお!!」と感嘆の声を上げてるし、忍は軽くパニックになる。



「兄ちゃん頑張れ!!!」



「彼女も早くオーケーしちゃえよ!!」



「だろ!?皆もそう思うよな!?」



右京は店内の客と忍そっちのけで盛り上がってるし・・・。



「わ、判ったから!!・・・します・・・しますからぁ!!」



真っ赤になった忍が訳もわからないままそう言うと、店内の至る所から歓声が上がった。