その日はまだ6月だというのに、真夏日を思わせる程陽射しが強かった。


額から吹き出した汗を拭い、残り少なくなったコーラを一気に飲み干すと彼は発狂しそうになる。



暑い…。



とりあえず、暑い!!



こんな日は涼しい部屋でのんびりするのが一番だというのに。



最初に「バーベキューをしよう」と言い出したのは誰だったか…。



「…間違いなくマイクだった…」



茹だるような暑さの中で鼻唄を歌いながらステーキを焼くマイクを睨む。



その視線に気付いてこちらに手を振るマイクに苛立ちを爆発させた。




『クソ暑いのになんでバーベキューなんだよ!!』



『判ってないなぁ~暑いからこそバーベキューなんだ。』




そう言ってマイクはトレイに今焼いた肉を乗せた。




『クロウの為に一生懸命焼いたんだぞ~?』




『……』




そして暑くて死にそうなツラをしてる右京に熱々のステーキを渡す。




そのステーキを睨んだまま右京はガックシと項垂れた。