窓から差し込む朝日で目が覚めた。



白く見覚えのない天井…。



まだはっきりしない頭で、ここが何処だか考える。



…と、隣でモゾモゾと何かが動く気配を感じて目を向けた。



長い伏せられた睫毛…形のいい唇…白く滑らかな肌…



…忍だ…



そして、ここが新居である事をやっと思い出した。



忍の黒髪を撫でてから彼女を起こさないように静かにベットから這い出す。



裸足のままリビングを横切ってキッチンまで来ると朝食を作り始めた。



…一度やってみたかったんだよな、これ。



ひとりニヤニヤしながらトレイにフレンチトーストやらを乗せ、鼻歌を歌いながら寝室へと戻って行った。