「なんつーか…切ないな。」



「…俺って可哀想かも…」



そう言いながらも忍の後を追う右京はゴウに腹を抱えて笑われた。



フロアから廊下へ出ると一気に騒音が小さくなる。



右京が壁に凭れていると、フロアから彼を追って来たらしい相川が現れた。



…ああ、コイツも来てたんだっけ…



職場での送別会はしなかったが、AXELでの送別会には相川や篠原、相馬来ていたのを思い出す。



「…どうした?トイレ?」



「あ…いえ、あの…右京さんとちゃんと話したくて…」



「話…?」



「あの…ずっと好きでした。」



「ああ…そう。…なんつーか…ありがとう…」



答えに迷って無難にそう返すとトイレの戸が開いて忍が出て来た。