「明日は午後から天気が崩れるって予報で、今ハイピッチでこの事態を収拾してんだ。」



「そりゃ大変だな~・・・手伝うよ!」



右京は作業をしている従業員に混じって手前の荷物に手を掛けた。



近くに居た若者に「すまないな」と言われ、右京は笑って応える。



「ホントだ!お前のせいだからな!」



「だっ・・・だから謝ってるじゃないか!」



どうやらこの若者が大惨事を引き起こした張本人らしい。




「おかしぃなぁ・・・何かが絶対居たんだけど・・・」



ブツブツと呟きながら荷物を運ぶ若者に右京は眉を寄せた。



・・・“何かが居た”・・・?



つい最近同じ言葉を聞いた。



「・・・何かって?」



そう聞いてみると若者は「実はさ」と作業をしながら話し出した。