『興味深いですね…どちらに聞けば判りますか?』



単刀直入過ぎる忍にニックは蒼白になった。



『えっ?…いや、どうでしょう…研究員…かな…?』



『今は居られないんですか?』



食い下がる忍にニックは彼女の腕を引っ張る。



『お、おい!無理には失礼だろ!?』



『ニック…それでもジャーナリストですか!?』



…ジャーナリストでも命は惜しいよ…。



さすがに広報担当の前でそうは言えない。



返す言葉に詰まるニックはこの局面をどう乗りきるか、頭をフル回転させた。



『…ちょっと聞いてみます…お待ち頂けますか?』



予想外の広報担当の言葉にニックはヤバいと感じた。



当の忍はどや顔で目が『私、やりました』と言っている。



彼が部屋を出て行くとニックは忍に『何してんだよ!』と怒りを露にした。



『こ…殺されるかも…』



『なっ!?…どうして!?』



驚く忍に問い詰められ、ニックは事情を説明せざるを得なくなった。