『もっと興味深い事を教えようか?
その解読された内容に“マスティマ”という悪魔の事が記載されていたらしい。』



『えっ!?…ちょ、ちょっと待て!幾らなんでも偶然過ぎないか!?』



…どういう事だ?



考えれば考えるほど偶然ではなく、必然に思えた。



そうなってくると、解読された死海文書の内容が気になる。



『どんな内容だったんだろうな…』



『それをニックが探りに行ってる。』



『大丈夫なのか?…アイツ一人で…』



どう考えても無謀に思えた。



だがアランは『大丈夫だよ』と笑った。



『だってクロウも多分行くから。』



『…はぁ?…俺が?』



一瞬考えて右京は徐々に青ざめる。



…まさか、忍も行ってんのか!?



言葉に詰まる右京に虎太郎は同情の眼差しを向ける。



『アランの非道ぶりは健在だね…』



虎太郎の呟きにも右京は反応出来なかった。