問題山積み

それにしてもこんな小綺麗な店、いつ見つけたんだろう。
先輩と来ただなんて絶対嘘だ。男二人でこんな店…。
と、そこで私はふと気付く。
ああ、“先輩”って言っただけで、男とも女とも言ってないじゃん…って。


「亜樹?何笑ってんの?」

「んーん、別に」


店員が置いていった水に口をつける。
枯渇した身体に、甘く凍みるのを感じた。
自分の身体が栄養不足なのは重々承知している。
目眩がしたり、やけに怠かったり、それは恐らく身体の不調がそうさせているから。
でも、仕方ないじゃん。痩せたいんだもん。















オーダーした料理を、私はちょっとずつ摘む。
その様子を見ていた圭君が、


「亜樹、もっとえよ」


私の取り皿に、ひょいひょいと生春巻や海老の唐揚げを乗せてきた。


「そんなに食べきれないってば」


顔をしかめてみせるも、圭君はお構いなし。