私もまた、奈々と同じ。
なるべく大人しめ、綺麗めにしていた方が、派手にしているより男受けは抜群にいい。
もうじき卒業だけど、女子大って本当に目茶苦茶だ。
つーか、昨日も朝までセックスしてたんですけど。
私は頭をがしがし掻きながら、次の授業の教室へ向かう。
セックスはいい。
気持ちいいし、楽しいし。
そりゃあ中には独りよがりで面白くない男もいるけどさ。
でもそれってヤってみないと分かんないじゃん。
だから、とりあえずヤってみないとじゃん。
セックスに愛?
そんな煩わしいもの、今時誰も求めてないって。
時代錯誤も甚だしい。
















「一葉ちゃんってさー、モテるでしょ?」


奈々曰く“エリート君”が、私のブラを外しながらくすくす笑う。


「そんなことないしっ」


少しだけ羞恥心を見せながら、私は否定した。
ちょっとお高いラブホテル。
そういうところは、流石にT社勤務というだけある。
折角ヤるんなら、綺麗なところがいい。