問題山積み

自分でも退くくらい口汚いく、私は涼平に罵声を浴びせていた。
涼平の前じゃなくても、こんな言葉遣い、滅多にしたことがない。
ああ、こういう状況に陥れば、そんな言葉もさらりと出てくるんだ。


「ごめん…俺、責任取るから…」

「ちょっと待ってよ、責任取るって何?その子の赤ちゃん堕ろして、私と復縁できるの?」

「それは…」

「できないんなら言うんじゃない!責任取ってその子と結婚するんだろ!?私のことどこまで馬鹿にするんだよっ!」


気付いたら、私はテーブルの上にあったグラスを壁にに叩き付けていた。
涼平の後ろで、珈琲が壁を伝って流れている。
ひたすら沸き上がる嫌悪感。
今朝、相手の女の子に妊娠の事実を告げられて、働かない頭で咄嗟に私を呼び出したという涼平。
下手な小細工のできない、不器用な涼平らしいとは思う。