平日に会うなんて、とても珍しいこと。
それに、涼平には一昨日会ったばかり。
「いいけど、どうしたの?」とメールしたら、「話がしたい」と返ってきた。
やけに神妙な文面に、「もしかして…」と思った。
一昨日私のリングに気付き、流石の涼平も私の気持ち、意図するところに気付いたのでは?と。
結婚情報誌を買ってくるなんて露骨な真似はしない私だが、このリングを見て何か思うことがあったのかもしれない。
でも、まさか、いくらなんでも早すぎるか。
私の頭も、おめでたいったらありゃしない。
ポジティブすぎる自分の脳みそを否定しながら、私は涼平の家へ向かう電車に乗り込んだ。
帰宅ラッシュで息苦しい社内も、私の周りだけ風通しがいいように感じた。
「嘘でしょ…?」
涼平の部屋で、私の声が低く響いた。
まだ10月だと言うのに、指先がやけに冷たい。
それに、涼平には一昨日会ったばかり。
「いいけど、どうしたの?」とメールしたら、「話がしたい」と返ってきた。
やけに神妙な文面に、「もしかして…」と思った。
一昨日私のリングに気付き、流石の涼平も私の気持ち、意図するところに気付いたのでは?と。
結婚情報誌を買ってくるなんて露骨な真似はしない私だが、このリングを見て何か思うことがあったのかもしれない。
でも、まさか、いくらなんでも早すぎるか。
私の頭も、おめでたいったらありゃしない。
ポジティブすぎる自分の脳みそを否定しながら、私は涼平の家へ向かう電車に乗り込んだ。
帰宅ラッシュで息苦しい社内も、私の周りだけ風通しがいいように感じた。
「嘘でしょ…?」
涼平の部屋で、私の声が低く響いた。
まだ10月だと言うのに、指先がやけに冷たい。


