「だって、圭君チャラいじゃん。女の子いっぱいいるでしょ?じゃあ私なんて要らないじゃん」


確固たる証拠はなかったが、合コンをした時、他の女の子から電話来ていたことも知っているし、常に誰かとメールしていることも知っている。
それはつまり、相手は全く不足していないってことだよね。
敢えて私みたいなのを相手にする理由なんて、ないはずだ。
圭君はしげしげと私の顔を見つめ、


「もしかして…妬いてんの?」


ぽつりと、そんなことを呟いた。
その瞬間、私は顔が熱くなるのを感じた。


「は?妬いてないし」


わざと声を大きくしてみるも、それが全く意味を為さないことに気付くはずもなく。
圭君はくっくっと声を立てて笑っていた。


「そうだよなあ、お前にしてみたらただの遊び人にしか見えないよなあ」

「当たり前でしょ」


今更何を言うのだろう。
身体の関係を持ったのだって、酔った勢いだった。