「まるで家族みたいですね」 思わず口から出た言葉にはっとする 吃驚したような、困ったような、そんな表情を浮かべる紀さんにすぐに謝る 「迷惑でしたよね、すみません」 やっぱり迷惑だと言われるだろうか、 そう考えると笑みは引きつったものへと変わってしまう 「迷惑やなんて思ってへんよ むしろ嬉しいわ」 ポンと頭に手をのせられる その手の暖かさに今度は涙がでてきそうになった