少しずつ見えてくる光景。 南武のジャージを着た男子が二人、柄の悪そうな男達に押さえつけられていた。 あのジャージ、確かバスケ部の……。 「ぶつかっといてごめんだけじゃ納得できねーんだけど?」 「超肩痛いんですけどー、まじでどうしてくれるわけー?」 こいつら…… ぶつかった腹いせに…? 「…ったく」 隠れていた私はゆっくりと立ち上がって。 ふざけた男達に声をかけようとした、 その時――― 「おいっ!何やってんだよ!」 「っ!?」 突然の声に、私はまたその場に隠れた。