「ごめんっ!」




私はガバッと頭を下げた。




「…はい?」




綾さんのマンションを出て、一目散にここまで走ってきた。


息を整える暇もなく突然謝りだした私に、目の前の人物も困惑していた。




「…本当に、ごめん」


「……いや、え?」


「私、ちゃんと謝らないと気が済まないから…」


「………。とりあえず、凛、家入んなよ」




訪れたのは夏帆の家。


夏帆の言葉通り、私は夏帆の家に上がり込んだ。