「…むかつくんだよ」 「えっ…」 「むかつくんだよ!」 「なにっ……ちょ!」 一瞬で和弥との距離が縮まって、視界が反転する。 背中にひんやりとした床の温度を感じて、和弥に押し倒されたのだと気づいた。 「あの…和弥…?」 「黙れよ」 「かずっんン!」 いきなり唇を奪われて、私は何が何だか分からなかった。 抵抗しても、両手を押さえつけられていて、ましてや和弥に力で敵うわけがない。