トリプルトラブル【完】

  「そうだ美紀! お前は誰でもない。パパが大好きな美紀なんだ!」

正樹はその両手を広げる。


「愛しているよパパ!」

遂に言えた美紀。

その言葉に涙しながら、正樹は頷いた。


「美紀ー!! 幸せになれよー!!」
やっと言えた三人。
泣きながら祖父の元へ歩み寄った。


「あ、り、が、と、う」
たどたどしく……
でもはっきりと言葉を発した祖父。
三人の頭を両手で抱え込んだ。

大はやっと、美紀への思いを封印させなくてはいけないと思った。

美紀の幸せのために……。

何時も笑顔をたやさなくするために……。


その時祖父は三人にメモを見せた。


――私はこのまま、ここで暮らすことにした――
そう書いてある。


「えっ!?」
突拍子のない声を上げようとした三人を慌てて押さえ込んだ祖父。
三人にウインクを送った後で美紀を見つめた。


(――三人の魔の手から美紀を守る)
祖父は新たな闘志に燃えていた。