トリプルトラブル【完】

 美紀の三人に対する感謝の気持ちは嘘ではない。

でも美紀は真っ直ぐに正樹を見ていた。


「私……本当のママになりたい」
美紀はそう言うと、秀樹と直樹を見つめた。


「前から感じていたの。あなた達が可愛くて仕方なかった」


「それなら、何故? 俺達じゃ駄目なんだ?」

秀樹が聞いた?

その答えを知りたくて、直樹も大も聞き耳を立てた。


「沙耶さんに言われて気付いたの。それは、ママの想いだと。だから……パパに嫁がせて。だって……私本当にパパが好きなの」

美紀はそっと祖父を見る。

祖父は頷きながら、静かにその手を離した。




「パパー!!」

祭壇の前で待つ正樹に美紀は声を掛けた。


「そう……私は私以外の誰でもない。結城智恵さんでも、ママの長尾珠希でもない。私は美紀。小さい頃からパパが大好きだった、ただの美紀なの!」