風呂に入ってゆっくりしてるとき、陵がきた。

「なぁなぁ、樋浦、どうよ?もうキスとかしたの?」

はぁー…?する訳ねぇだろが、ばか野郎め。

「付き合ってもねぇのにできるか、ばか」

陵は俺のその一言にすごく驚いていた。

こいつ、殴ってやろうか。

「変わったな~。前のお前だったら力ずくじゃねぇか」

…確かに。
納得がいかなかったり欲しいもんがあったら、自分の思い通りにしてきた。

でも、今は違う。…出来なくはない、けど、したくないんだ。

無理矢理キスをしたら、アイツは泣くか…?

泣くかもしれないけどそういう意味で俺は、アイツを…樋浦を泣かせたくない。