上を見上げると、思った通り。

「…先輩…。」

このいじめのきっかけ、沖野先輩だった。

太陽が眩しいから手で日除けしていたら、先輩が上から降りてきた。

「誰のせいでこうなったと…」

ブツブツ言っていると、クスクスと笑い始めた。

「あー、面白い。降参すれば?そうすれば…、やめるように言ってあげるよ」

口の端を上げて笑う。
なんて性格が悪いんだ、この男は。