水晶の涙




「いやー、すまないね。早とちりしてしまい…」


「全くだ…」


男の人が保健室から出ようとするのを何とか防ぎ、必死に話す事、約5分


やっとの事で誤解を解くと、二人顔を見合わせて

ふぅ…と、一安心


『えっと、貴方は…先生です、よね?』


「その通り。僕は、ルナ・リーン と言う。ここの学校の養護教員…つまりは、保健室の先生だ。」


ルナ先生は、さっきまでカイ君が座っていたローラの付いた椅子に座ると、にっこりと微笑んだ


「へー。…んで、その先生が髪を染めてもいいのかよ?」


カイ君はルナ先生の、黒には程遠い
クリーム色に近い茶色の髪をじっと見ながら、首を傾げた

…確かに、先生が髪を染めたりとかって、上司の人から怒られたりしないのかな…?