水晶の涙




どれくらい経っただろう


「落ち着いたか?」


『……ん…』


暫く泣いて、何だか
すっきりした様な感じだった


カイ君は私の顔を見ると、

「そうか。」
と、安心した様な表情をした


『…ありがと。』


「おぅ!」


嬉しそうに笑うカイ君

…それはいいんだけど


『カイ君、あの…』


「何だ?」


…今の体制は、ほぼ、さっきの体制と変わらず、私に抱き着いたままの状態


『…も、もう離れても…』


「…!そ、そうだな…」


顔をうっすらお赤くしながら、急いで退こうとするカイ君

…私の顔はそれ以上に赤くなってると思う


と、そんな中



ガラガラッ


「やっと休憩タイムだな〜…」


男の人の陽気な声と共に、保健室の入口のドアが不意に開いた