水晶の涙




『これも体質みたいなもの、なのかな…?』


必死に叫ぶ
悪魔達の心の声


『耳を塞いでも、頭の中に響いてきて…』


そこまで言うと、さっきの悪魔達の言葉を思いだし、また、

頭の中をグルグルと回りだす


〈死にたくない〉
〈助け…


『……っ』


苦しい、悲しい

怖い


再び震え出す体


『嫌だ…よ…っ』


恐怖に、思いっ切り目を瞑った

…と、次の瞬間



―ぎゅっ


「…大丈夫だ。」


肩に掛かる重さ

真横に見える
少し固めの短髪


『カイ、君…』


真っ正面から
抱きしめられていた

驚いて目を見開くと、そのままの状態で私の頭に、ぽんぽんっと、手を乗せる