水晶の涙




「――…」

何処?
何処に居るの?


進み、歩き、
耳を傾け、目を凝らし

そして見つけたのが


『…あそこだ。』

大きな大きな
ビニールハウス


「これ…植物園?」


後ろから着いてきたカイ君が見る先には、木で出来た板に

'憩いの場 フラワーガーデン'

と書かれた物が、ビニールハウスの入口の上部にぶら下げてあった


「―……」


『!、行かなくちゃ…』


「ちょっ…待てって。」

肩を捕まれ
後ろを振り返った私は


『…呼んでるの……』

それだけ言って、カイ君の手を振り払い、植物園の中へと向かった



…今の私に聞こえるのは

「…――…」

この声

そして…


〈助けて〉

声の主の、心の声だったから