水晶の涙





…そうして、暫くの間は黙って歩き続けていると、入口のプレートに

特殊石測定室

と書かれた教室に着いた。


中は…普通の科学室の様な場所。



「隣、いいか?」



席は自由らしく、着席する時にカイ君にそう聞かれた。


なので、直ぐに私は「勿論!」と頷いて、カイ君とは隣同士で座った。


そうして生徒全員が座り終わった頃に、教壇の前に立っていた二人の教員らしきうちの一人が話し出した。



「今からここで、皆さんの持っている 石 の浄化能力を測ります。それと同時にクラス別けも兼ね、クラスは A 〜 C 、特別クラスとして D と、四クラスに別けられます。…では、ユリ先生」


「はいはーい!」



そうして、白衣を着たもう片方の ユリ先生 と呼ばれた垂れ目の優しそうな顔つきの女の人が、元気良く手を上げた。



「私は、ユリ・トーアと言いまーす。以後よろしくお願いしまーす!」



イエイっと効果音を付け、ウインクをするユリ先生の姿は…まるで子供だ。


それは、本当にこの人は先生なの?と疑ってしまえる程に。