水晶の涙




『あ、あの…頭が…』


「おぉっと!ごめんねっ髪がボサボサになっちゃった…」


『ううん、大丈夫だよ。』

元々、手櫛で整えるだけだし…


手で簡単に白髪を整えると、慌てて頭の上から離れた男の子に向き直った


『えーっと…カイ君、この人は…?』


「…マシで知らねぇ。」

私の疑問に、真顔で答えるカイ君


「だぁからぁ、小学生時代の時の友達!…一応、その頃はカイの親友してたんだけどっ」


「覚えてない。」


「ガーンッ」


効果音付きで

「カイの馬鹿…俺を覚えてないなんて…」

…と、しくしくと泣く真似をしていた


飽くまで、泣く'まね'

実際には、表情は満面の笑み