水晶の涙




それから暫く
走りながら10分位だろうか


「おっ、アリアじゃん。」

学校の校門前まで来た時
カイ君の元気な笑顔が見えた


『おはよう!カイ君っ』


「おぅ、はよー。」

眠いのか…カイ君は大きな欠伸をしながらその場に立っていた


『…あっ、そういえば…クラス分けの結果が張り出してる掲示板って…?』


「あー…あれなら、今はムリそうだぜ?」


『何で?』


あれだから、と指を指す方向に視線を向けると…


『…確かに、ムリそうだね。』


掲示板らしきものの前には、数十人の人だかりが出来ている

…とてもじゃないけど近づけそうにない


「暫く待っといた方がいいと思う。」


『…そうする。』

カイ君と横に並んで待っていた

人だかりは
一人、一人と居なくなって行く