「…アリア、僕にもいいかな?」
両腕を広げるタナおじさんに。
「うん!」
明るい返事をして、チナおばさんと同様に思いっ切り抱き着いた。
「…アリア」
頭の上に、ポンっとタナおじさんの手が乗っかった。
その手も、凄く暖かい…。
「寂しくなるよ…」
「本当ねぇ…3年間もアリアちゃんと暮らせないなんて…」
今から行く特殊石高等学校は、基本全ての生徒が寮暮らしだ。
卒業するまでの3年の間は学校にある寮で生活をする事になっている。
「私も寂しい……でもずっと居ない訳じゃないし、時々遊びに着たりするよ!」
「…うん、そうよね!じゃあアリアちゃんが遊びに着た時には、とびっきりのケーキを焼いてあげるわ!タナさんも、その時は手伝って下さいね!」
「あぁ、そうするよ」
意気込むチナおばさんと、苦笑いのタナおじさんを見ながら、私はチナおばさんに貰った巾着袋を握った。

