「おかあ…さん…」

見上げた先には、

お母さんの驚いた顔があった。

「・・・」

お母さんが私の名前を呼んだ。

「おか…さん…」

「よかった!

目が覚めたのね!」

そう言いながら、お母さんが笑った。


私の見たかった笑顔だ…。



「・・・。

ちょっと待っててね。

お医者様を呼んでくるからね」

そう言い残して、

お母さんは病室を出て行った。