「何ニヤついてんの?きもいぞ」 ワッフルの生地を混ぜながら、片桐さんのことを考えていた。 私を叩いたのは、もちろんあきら君。 「また、あんた?」 この間言ってくれたことが頭をよぎって恥ずかしくて冷たくしてしまった。 「はぁ?俺にそんな態度で良いワケ?」 あきら君は、ひじで私の体をつっついて、ニヤっと笑った。 その視線の先にいたのは・・・・・・ 「あ、片桐さんだぁ!」 「俺って、優しいだろ?」 あきら君はそう言って、水とおしぼりを私に渡した。