「ごめん、優海。ちゃんと話聞くからこっち来いって」 ブランコに乗ろうとした私の手を引っ張った。 腕じゃない。 手を・・・・・・ぎゅっと握った。 振り向くととても近くに顔があった。 苦しいくらいに好きだと思った。 この人が大好きだと。 「私、片桐さんのことしか好きじゃない」 私の口から出たのは、自分でも驚くような言葉で・・・・・・ 片桐さんも驚いた顔をしていた。 私自身がびっくりしてるんだもんね。 こんなこと言えちゃうんだぁ、私。