ハニートースト ~カフェで恋したあなた~






「優海としては、どっちが良かった?あきら君が片桐さんに何も言わなかったら、今もあんたにいろいろ相談してたはずだよね、片桐さん。それも辛いけど、こんな風に避けられるのも辛いよね」




どっちが良かったのか。


それは考えないようにしていた。



だって、あきら君は私の為に片桐さんに話してくれたんだから。






「やっぱり会いたいな」




あきら君の好意は嬉しいけど、やっぱり本音は・・・・・・


どんな形でも片桐さんのそばにいたかった。




何も話してくれなくなるなんて、寂しい。







「あきら、本気であんたのこと好きだったんだね。惜しいことしたよね」




「良い子だよね、あきら君。だけど、あきら君に逃げることは、あきら君にも失礼だもん。それに今はもう・・・・・・美琴ちゃんの彼氏だし」




今もしも、あきら君がそばにいたら・・・・・・


片桐さんに会えない寂しい気持ちを聞いてくれるんだろうな。






あきら君もいない、片桐さんもいない・・・・・・



そんな毎日はとても退屈だった。