「てか、香奈を溺愛してる域なんだけどね、隆太くん。」


「えっ、ちょっ…繭?」


「とにかく、香奈が考えてる以上に…隆太くんは香奈に一途で優しくて、香奈だけを見てるから安心して隆太くんの隣にいていいんだよ?」


「…………繭?」


「香奈、隆太くんと仲直りしようね?隆太くんは、不器用なだけって隆弥も言ってたし。」


「うん…。」


「私はもう行くね。」





繭は、私の頭を優しく撫でて教室へと戻っていった。






確かに、そうなのかもしれない。

だって、どんなに素っ気なくても必ずメールは返してくれたし、電話だって出てくれた。




ダメだな…私。


隆太、ごめんね。

こんなことして、隆太を避けたりして、無視してごめんね。





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