強くて 温かくて… 昴お姉様と似ているのに違う、この感じ。 安心する…。 だけど、心臓が異常に早く動くの。 「健太郎、どうし…」 「しばらく。 このままで、居させてくれ」 私の言葉を遮って、健太郎はそう囁いた。 「うん…」 私の胸の音、健太郎にも聞こえるのかな…? ずっと このままでいいのに…。 このまま 時間が止まってしまったなら、至福(しあわせ)なのに…。 「鈴音…」 もう一度、健太郎は私の名前を呼んだ。 「なに?」 強い 真っ直ぐな揺るがない健太郎の瞳。