「ベッド、行くか」 そう囁かれ、あたしはもう頷くしかなかった。 あたしから誘ったくせに。 心臓がバクバクいって、破裂しそうにウルサイ。 ――ガチャ 連れてこられたのは…隣にあった寝室。 電気の付いていない暗い室内。 部屋の真ん中に大きなダブルベッドが1つ置いてあり、横にはクローゼットがある。 余計な物が何も置いていなくて、ただ“寝るだけ”に使うような感じだった。 部屋を見回していると、グラリと視界が傾く。 気付けばあたしは、柔らかなベッドの上に倒されていた。