「……樹里」
「雨宮さんになら…抱かれたい。あんな奴との思い出、早くかき消してほしいの…。早く…雨宮さんだけの記憶に塗り替えて……」
あたしは抱き着いた腕に力を込めた。
あなたに伝わって欲しい。
あたしの気持ち……。
「……本当に、いいんだな?」
「うん」
「……後悔…しないんだな?」
「当たり前、でしょ…」
あたしが最後にそう呟くと、雨宮さんは軽々とあたしを抱き上げた。
そして…
「ベッド、行くか」
そう囁いた……。
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