「決まってんだろ。もう一度俺に惚れさせるためだ。」




「……っ…!」




あたしは言葉を失った。




廉はフッと笑みを溢すと、あたしの耳元に唇を寄せた。




「俺の女になる決心がついたら…また会いに来い。それまでなら他の野郎と会っても許してやる」




「な、なっ……」




予想外な言葉に言葉が出ない。




廉は……きっとあたしを諦めるつもりなんかない。




でも…どうしよう。




すっごく嬉しいよ……。




廉が…あたしを諦めないでいてくれて。




「……っ…あたし、帰るっ…!」




あたしは廉に背中を向け、歩き出した。




好き。




やっぱり好き……。