「……さよなら、廉。」 あたしは車から降りる。 「樹里っ……!!」 気付けば廉は頬に一筋の涙を流していた。 ……あたしが初めて見た廉の涙だった。 すごく、すごく綺麗で… 見とれてしまうくらい。 「……大好き…だった…よ」 あたしは、振り返らずにマンションに入った……。