†危険な男†〜甘く苦い恋心〜


……あれ…?




痛くない。




あたし…どうなったんだろう。




あたしはゆっくりと目を開ける。




「チッ、んだよこの野郎。邪魔しやがって」




あたしは……目を疑った。




だって…目の前には、血を流してうつ伏せに倒れている岡田くんの姿があったから……。




「お…岡田くん!!岡田くん!!」




岡田くんはあたしの呼び掛けにまったく動じない。




揺すっても、起きてくれない。




深く目を瞑ったまま、動かない。




「おい、このアマ!大人しく捕まっとけ。そしたら命は助けてやる」




犯人があたしの背中をドンッ!と押す。




――…許さない。




あたしの大事な仲間を…。




「……さない…」




「あ?」




「許さない……!!」




あたしはバッ!と立ち上がる。




「あんた達……タダで済むなんて思ってんじゃないわよ…。許さない……許さない……!!」




あたしは銃を放り投げ、犯人に殴り掛かった。




――バキッ!!ドカッ!!




「ぐああっ!んだこのアマッ…」




「うるせぇ!!黙ってな!!」




あたしは1人を潰し、残り2人の始末に入った。




「大人しくしやがれ!殺すぞ!!」




グイッと腕を掴まれ、殴られそうになる。




廉っ…!!




そう心の中で呼んだ、その時。