†危険な男†〜甘く苦い恋心〜


え…?
う、そ…。




もしかして…助かった!?




「樹里っ!!大丈夫か!!?」




廉は直ぐ様、あたしに近寄ってきた。




「れ、廉っ…!」




義父は慌ててあたしの上から退く。




けどその時にはもう遅く、廉は義父を思いっきりぶん殴っていた。




「な、なんだ貴様ッ…!」




「嫌がる女を無理矢理ベッドに固定し、スカートの中をまさぐり、犯そうとした……立派な強姦罪になるな」




廉はあたしをベッドから起き上がらせ、肩を強く抱き寄せた。




安心する廉のぬくもり。




あたしはギュッと廉の服を握る。




「なっ…!何が強姦罪だっ……そんなもの、私の力で………」




「揉み消そうっつったって、そうはいかねぇ。お前が過去に樹里にしてきたことを告訴してもいいんだぞ?」




「――…っ!!」




義父の顔は真っ青になった。




ホント…間抜けだ。




廉はそんな義父に容赦なく言葉をぶつける。




「とにかく…もう二度とこんな真似はするな。コイツはもう俺の女だ」




廉はグッと肩を抱く手に力をこめる。