†危険な男†〜甘く苦い恋心〜


「……樹里」




「うん……いるよ。」




あたしは震える唇で言った。




怖い。




















「――樹里、お前は俺が守る。」




え?




あたしはゆっくり顔を上げた。




「確かに…昔はお前を守ってくれるヤツはいなかったかもしれない。……けど…もうお前には守ってくれるヤツがいる。何があってもお前は俺が守る。」




廉は凄く真剣な顔をした。




「……っ、あり…がと…」




あたしは半泣きになりながら、そう呟いた。