「でもホントに珍しいな。樹里から誘ってくるなんて」 廉はあたしの頬に手を添えた。 「そ、そうかな…?そんなこと……ないよ」 あたしはフワリと笑った。 廉に……変に勘づかれないようにしなきゃ。 「あ…ありがとう。わざわざ家まで迎え来てくれて。……あたし、明日朝早いんだ。帰るね?」 あたしはシーツで胸元を隠し、ゆっくりと体を起こした。 「……樹里」 廉が低くあたしの名前を呼ぶ。 「ん?」 ゆっくり振り返ると、優しく抱き締められた。